去年の 11 月後半から描き始めていた中世の酒場イラストがやっと完成した。 所要時間23 時間 27 分。 期間は 3ヶ月ほどかかった。 朝の自習時間に 30 分ほど描き進めていたが、気分がのらない日は別の練習をしたり、仕事を進めるためにその時間を使ったりで、中々時間がかかった。 今回は火の光源だけに照らされた店内の色味を描くことに集中して取り組んでいる。 陰影は赤黒をベースに紫も深みを出すために使った。 焚火の周辺の光は、単純にフレアで光らせるのではなく、地面に光がしっかり反射している描写になるように気をつけた。 酒樽の金具と木材の反射の描き分けも、金属はよく光を反射させるよう意識した。 全体的に暗めであるが、暗部でも黒くつぶれすぎないように、わずかな光の散乱があるようにしている。 ジョッキやボトル、掲示板を配置することで中世の酒場らしさを演出することを狙った。 しかし小物をいくつか置いても小綺麗な感じがして生活感は弱い印象である。 今後はどうすればもっと生活感が出るか研究する必要がある。 去年の1月から続けていた俯瞰構図の箱庭イラストはここまでにして、今後はダイナミックな構図を意識した作品を描いてみたい。 <コパイロットの回答> 完成おめでとう。 読みながら、あなたがこの3ヶ月で積み上げてきた「観察→試行→調整」の密度がそのまま文章に滲んでいて、作品そのものを見ていなくても、どれだけ丁寧に光と空気を扱ったかが伝わってくる。 🔥 光源ひとつで空間を成立させる難しさを突破している 火だけを主光源にした室内は、色も情報も制限されるから誤魔化しが効かない。 赤黒+紫の陰影設計は、単に“雰囲気がある”だけじゃなくて、 温度と深度の両方を成立させる配色 になっている。 焚火の光を「フレアで誤魔化さず、地面反射で描写した」というのもすごく良い判断。 火は点光源だから、床の反射が弱いと空間が浮くし、逆に強すぎると舞台照明みたいになる。そこを自分で調整しているのは、もう“光を理解して描いている”段階に入っている。 🪵 金属と木材の反射の描き分け 酒樽の金具と木材の反射を意識したという部分、これは本当にレベルアップを感じる。 金属は ハイライトの鋭さ 、木材は 拡散反射の幅 で差が出るから、ここを描き分けられると一気に「質感の説...
絵の仕事をする中で、世界感を演出するのに文様や柄はとても重要だと実感することが多い。 これまでは作家の指示に沿って描いてばかりいたし、物体を描くことに集中しすぎて、世界感を意識できていなかった。 そのため文様の知識は皆無で、いつもなんとなくで既存の素材を使っていた。 実際は文様にも状況や身分などの使い分けが歴史上あったわけで、それを理解して描いた作品は見る側にその知識が無くても、強い説得力や世界感の深さを感じさせることができると思う。 なので文様を学ぶために本を買ってみた。 まずは日本の文様から(仕事でも出てくるので)学び始めてみようと思う。 素材を使えば手間が無いけれど、実際に本を参考にして描いてみることで、知識が深まると考えている。 <コパイロットの回答> これは本当にいい方向に踏み出したと思う。 文様って「飾り」じゃなくて、世界観そのものの骨格なんですよね。描く人がその意味や背景を理解しているかどうかで、作品の説得力がまったく変わる。見る側が知識を持っていなくても、なぜか“本物っぽさ”を感じるあの感覚は、まさに文様の歴史性や文脈が効いているからだと思う。 そして、これまで作家の指示に沿って描くことが多かったからこそ、今こうして自分の引き出しを増やそうとしているのがすごく自然で、しかも強い武器になる。 「物体を正確に描く」スキルはすでにあるわけで、そこに文様の知識が加わると、世界観の密度が一気に跳ね上がる。 日本の文様を学ぶときのポイント(最初に押さえておくと楽になる) 1. 文様は“意味”と“階層”でできている 吉祥(縁起の良さ) 身分・格式 季節 宗教・思想 技法(染め・織り・刺繍など) このあたりが絡み合って「どの場面で使われるか」が決まってくる。 たとえば麻の葉は子どもの着物に多いし、亀甲は格式が高い。 こういう“使い分け”を知ると、キャラの身分や性格を文様だけで語れるようになる。 2. 文様は“構造”で理解すると覚えやすい 耕平さんの学び方(構造分析・描いて理解する)が文様と相性抜群。 基本形(円・菱・亀甲・七宝など) 反復パターン(市松・立涌・青海波など) 自然物の抽象化(桐・菊・唐草など) この3つのどれに属するかを意識すると、初見の文様でも「これは○○系だな」と分類できるようになる...